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更新日:平成23年3月15日

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植物の宝庫 ウォッチングおすすめ 基本用語
絶滅の恐れのある植物 豆知識 各部の名称

絶滅の恐れのある植物

※環境省による絶滅危惧種のランク指定。( )内は静岡県の指定。
■春
ホソバニガナ(キク科)…………………EN(VU)
ホソバニガナ

多年草。全国的にもごくまれな植物(本州~九州に分布、麻機沼では1999年に初確認の記録あり)。花茎の高さ30~40cm、直立し上方で分枝。葉は線形~線状披針形、茎を抱かない。頭花径6~7mm(ニガナ10mm)舌状花は黄色、6個。冠毛は汚白色、6mm。花期4~10月

ノニガナ(キク科)………………………(N-III)
ノニガナ

1年草。日本全国に分布するがまれな種。無毛、花茎の高さ15~50cm、先端に頭花が咲く。舌状花は黄色、15~25個。花茎につく葉は基部が矢じり形で茎を抱く。根出葉は羽状に深く切れこむ。冠毛は純白。花期4~6月

ミゾコウジュ(シソ科)…………………NT(NT)
ミゾコウジュ

2年草。高さ30~50cm。羽化時の昆虫の羽を思わせるしわのあるロゼット葉で越冬。花時には根出葉なし。花は小さく唇形、淡青色、5~6月に咲く。県内では伊東から湖西まで広く分布するがいずれもまれ(,84年の記録)。近年、農薬、遷移、開発などにより一層、生育地が減っている。

カワヂシャ(ゴマノハグサ科)…………(NT)
カワヂシャ

2年草。茎は軟らかく無毛。高さ20~60cm。葉は柄がなく対生、縁はゆるく波打つ。5~6月、径4mm、4弁、淡青紫色の花が穂となる。苗のときはワスレナグサ(むらさき科)に似る。若い葉は食用になる。近年、帰化種のオオカワヂシャに生育地を奪われつつある。

アカウキクサ(アカウキクサ科)………VU(VU)
アカウキクサ

小型の浮遊性シダ植物。葉の長さ1.5cm、全体が三角形、夏は緑色、秋から冬にかけて濃赤色となる。根毛は多数束になってつく。'89年頃までは県西部(大井川以西)でしか確認されていなかったが、2003年突如麻機遊水地で大繁殖。生育地が著しく減っているので保護が望まれる。

■夏
オオアブノメ(ゴマノハグサ科)………VU(VU)
オオアブノメ

1年草。茎は直立し、高さ10~20cm、肉質。葉は対生、披針長楕円形、長さ1~3cm。5~7月葉腋ごと1花つける。花冠は白色、筒形、長さ4~5mm(果実が茎をはさんで並ぶさまが虻の眼に似ている)。かつての水田の害草も麻機沼を含め今では県内5か所ほどで自生している。

ミズマツバ(ミソハギ科)………………VU(NT)
ミズマツバ

1年草。茎の基部は地面を這い分枝し、高さ6~10cm。葉は3~4枚輪生、狭披針形、長さ6~10mm、先はとがる。花期は8~10月。微小な花が葉腋に1つずつ対生につき、花弁なく、がく片が淡紅色。県の東・中部ではもともと少なかったが農薬や湿地の遷移により急激に減少した。

タコノアシ(ユキノシタ科)……………VU(NT)
タコノアシ

多年草。茎は立ち、紅色で高さ70cm位。長さ5~7cm、幅1cm位の披針形・無柄の葉を互生。8~10月花序の枝が掌状に出て先が下方に巻く。花は花弁なく、がく片が黄緑色。5室のくっついたタコの吸盤のような果実が花序の分枝に並ぶようすはタコの足のよう。

コツブヌマハリイ(カヤツリグサ科)…VU(VU)
コツブヌマハリイ

多年草。高さ30~60cm。茎はまるく無毛、内部のしきり膜はない。葉は茎の根元で鞘となり葉身なく赤紫色を帯びる。6~10月茎の先に1個の小穂をつける。ヌマハリイに比べ花穂が小さい。1988年県内では初めて麻機遊水地で確認された。

ミクリ(ミクリ科)………………………NT(NT)
ミクリ(ミクリ科)

多年生の抽水植物。高さ80~150cm。葉は2列につき、長さ100~150cm、幅1~2cm、断面は三角形。6~8月、花茎は分枝、上に雄花、下に雌花。3稜あるヒシ状卵形の果実が集合し、径15~20mmのクリのイガのような球果となる。(ミクリは“実栗”に由来する)

スズメハコベ(ゴマノハグサ科)………EN(VU)
スズメハコベ(ゴマノハグサ科)

本州中部以南の湿地に、まれに見られる1年草。地表を5~10cm伸長する。全草無毛。5~6月、葉腋に2mm位の淡紅色の花を1個ずつつける。和名の由来は、小さいからスズメ、茎が地面をはい、対生の葉をもつハコベ(ナデシコ科)に似ていることによる。

ツツイトモ(ヒルムシロ科)……………CR(VU)
ツツイトモ(ヒルムシロ科)

本州~九州の池沼や汽水に群生する沈水性多年草。根茎あり。和名は、托葉が両側で合着し筒状となり、水中茎が糸状で細いことから名づけられた。6~8月、茎の先端部の葉腋から長さ2~4cmの花茎を出し、先端におしべとめしべだけの小さい花を数個つけ穂状花序をつくる。

アサザ(ミツガシワ科)…………………VU(VU)
アサザ

本州以西の平地や池沼に群生する浮葉性多年草。草丈は0.6~1.0m。葉は茎の下部では互生、上部は対生、葉身は径10cmくらいの心臓形、表面に光沢があり裏面は紫褐色。7~8月に葉腋から水上に花茎を出し、キュウリの花に似た黄色い5花弁の花を10数個つける。水深が浅い所に生えることで名づけられた。

アズマツメクサ(ベンケイソウ科)……(N-III)
アズマツメクサ(ベンケイソウ科)

北海道~本州の湿地に生える1年草。草丈2~6cm。茎は淡緑色だがしばしば下部が紅色になる。葉は対生で左右が連結している。4~7月頃、葉腋に白色の小さい4花弁の花をつける。和名の由来は、全形がツメクサ(ナデシコ科)に似ている、関東地方で最初に見つけられたから。

■秋
ウスゲチョウジタデ(アカバナ科)………NT(NT)
ウスゲチョウジタデ

1年草。高さ50~70cm。茎や葉にまばらな細毛が、花床(花托)に白毛が密生している。がく片・おしべ各5個、花弁は黄色で5~6枚(チョウジタデは各4個、細毛や白毛がない)。草の形がタデに似、花は丁字形、毛がまばらにあることから名づけられた。花期:8~9月。

ミズニラ(ミズニラ科)……………………VU(VU)
ミズニラ

水生しだの多年草。葉は根元から束生、長さ10~30cm、4稜円柱形。8~10月、根元に胞子のうをつける。胞子は大小2種あり、大胞子は雌性、小胞子は雄性の前葉体となる。県内の分布:,84年頃は伊豆の玄岳~沼津の浮島沼、小笠山~湖西と広範囲。今は浜名湖周辺と麻機遊水地で見られる。

ヌカボタデ(タデ科)………………………VU(VU)
ヌカボタデ

1年草。茎は地を這いつつ根を出す。直立した茎は高さ30cm位。葉は長披針形、両面に伏毛。鞘の辺に長毛。花期は8~10月。穂状花序は細長く紅色の花はまばら。果実1.5~1.7mm、3稜と2稜のものがある。,84年頃は浮島沼~袋井市に生育。現在は麻機遊水地のみで見られる。

ヤナギヌカボ(タデ科)……………………VU(NT)
ヤナギヌカボ

1年草。茎の下部は斜めに倒れ、節から根を出し先端は立つ。茎の高さ40cm位、枝分かれし葉を互生。葉は細長くヤナギのよう。上面にまばらな毛、下面に腺点。9~10月に穂が出、淡紅色、小さな花をまばらにつける。果実はレンズ形か3稜形、光沢あり。

ミズアオイ(ミズアオイ科)………………VU(VU)
ミズアオイ

抽水性の1年草。高さ30cm位。葉は茎に1枚、ハート形、長さ7~13cm、滑らかで光沢あり。9~10月、葉より高く花茎がのび径3cm、6枚の花被をもつ青紫色の総状花序をつける。おしべ6個のうち5個は葯が小形で黄色、1個は大きく紫色。麻機遊水地では、あまり見られなくなっている。

ミズネコノオ(シソ科)……………………VU(EN)
ミズネコノオ

本州~九州の湿地に生える1年草。茎は円柱形で稜がある。高さ30~60cm、無毛。葉は4~6枚を輪生。夏~秋にかけて茎の先に細長い円柱状の花穂を出し、淡紅白色の小さな唇形花を密につける。和名は、花穂の形を猫の尾に見立て、水中に生えることによる。

オニバス(スイレン科)……………………VU(VU)
オニバス

関東以西の池沼に生える大きな浮葉性の1年草。全体に刺針がある。成長した葉はほぼ円形で直径1~3m、表面は濃緑色で光沢があり、葉脈に沿ってしわがある。8~9月、鮮紫色の花弁を多数つけた直径4cm位の花をつけ、昼は開き夜は閉じる。ハスに似ているが刺があるのでオニ(鬼)が付いた。

タイワンヤマイ(カヤツリグサ科)………  (N-I)
タイワンヤマイ

本州~九州の湿地や池のほとりに生える多年草。ホタルイに似て叢生する。茎は円柱形で稜があり、高さ10~40cm。基部に葉身のない鞘が筒状となって茎を包む。8~9月、茎の先端に1~5個の小穂が集まってつく。そこから長さ6~15cmの苞がのび、茎の途中に花がついているように見える。台湾で最初に見つけられたイグサに似た草であることから名づけられた。

絶滅危惧種(ぜつめつきぐしゅ)
  • レッドデータブック:絶滅のおそれのある野生生物の個々の種の生息状況をまとめた刊行物。最初に刊行された国際自然保護連合の本の表紙の色が赤(レッド)だったことに由来する。環境省が発行している植物の最新版は『改定・日本の絶滅のおそれのある野生生物(植物I・II 2000)』
  • 静岡県レッドデータブック:静岡県内に生息・生育している動植物を保全するための基礎資料として静岡県が作成したもの。植物・昆虫・鳥類など8分野群から1,048種が取り上げられている。
植物特定種と珍しい植物の位置付け(環境省・1997のカテゴリー)
絶滅危惧I類(CR+EN)
絶滅の危機に瀕している種。 現在の状態をもたらした圧迫要因が引き続き作用する場合、野生での存続が困難なもの。
絶滅危惧IA類(CR)
ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの。
絶滅危惧IB類(EN)
IA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの。
絶滅危惧II類(VU)
絶滅の危険が増大している種。現在の状態をもたらした圧迫要因が引き続き作用する場合、近い将来「絶滅危惧I類」のランクに移行することが確実と考えられるもの。
準絶滅危惧(NT)
存続基盤が脆弱な種。現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」として上位ランクに移行する要素を有するもの。
*静岡県環境森林部自然保護室刊行の静岡県版レッドデータブック「植物編」のカテゴリーは環境省のレッドデータブックのカテゴリーに「要注目種(Noteworthy)」が加えられた。
N-I
現状不明=過去の記録はあるが、その後30年間情報が得られていない種(偶産種は除く)。
N-II
分布上注目種等=分布が極限されている種。その他静岡県で遺伝的、形態的に特異な種。
N-III
部会注目種=各専門部会において、学術上・自然保護上注目すべきと判断された種。

注:植物では、種、亜種および変種を示す。