2007年11月30日 更新 |
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田子の浦港には5本の河川と1つの排水路が流れ込んでいます。
ここから流れ込む土砂がとても多いため、放置していると港が埋まり船が入れなくなってしまいます。 そこで、年がら年中、港の底を掘らなくてはなりません。この作業を「浚渫」、掘り出された土砂等を「浚渫土」と呼びます。
今回は、浚渫土が溜まるメカニズムと永年の願いである恒久対策についてお伝えしたいと思います。
田子の浦港に流れ込む河川等は、流量の多いものから、
沼川(180万トン/日)、工場廃水の岳南排水路(「岳排」)、潤井川、小潤井川、和田川、田子江川
の順になっています。 全部で一日当り450万トン!なんと、東京ドーム3.6杯分もの水が流れ込んでいるのです。
田子の浦港の貯水量は400万トン(航路含めると500万トン)であり、簡単に考えると、ほぼ一日で水が入れ替わっている計算になります。
一日かけて河口から海に出て行くとすると、とてもユックリとした流れ(※)で、この間に上流から下ってきたSS(色々な生活排水や工場廃水、農耕土壌、腐食植物(浮島沼の葦や浮草)などによる浮遊物質)が港内に沈殿していくのです。
おかげで海にはSSが流れ出さず、海の環境は守られています。 しかし、この状態を放置していると土砂やSSで港が埋ってしまいます。 そこで、年がら年中、浚渫を行い、貨物船が入れるようにする必要があるのです。
※厳密には、潮汐の影響もあって複雑な流れになっています。
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