平成23年3月15日 更新 |
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太田川流域は中流部から下流部にかけて低平地が続いており、地形上洪水を受けやすく場所によっては河底より堤防で守られている土地の地盤の方が低いといった天井川の区間も見られる。このため、洪水により堤防が決壊した場合、大きな災害が起こっている。
太田川水系のこれまでの大きな洪水被害としては、古くは享保19年(1734)に記録が残っているほか、昭和に入ってからは、昭和29年9月、昭和37年9月、昭和49年7月、昭和50年10月などの洪水による被害があり、河岸の決壊や氾濫、内水の被害をたびたび繰り返している。
太田川の洪水の歴史は下表のとおりである。
太田川の主な災害史
洪水発生日 | 災箸の概要 | |
享保19年6月16日 | 1734 | 原野谷川氾濫、袋井宿民家床上浸水約1m、久努村貫名堤防7間決壊、袋井天ケ橋流出、宇刈川堤防決壊 |
享和 2年 | 1802 | 太田川氾濫、今井村加茂神社近傍の堤防決壊 |
文政 6年 | 1823 | 太田川氾濫、今井村深見の堤防決壊 |
文政 9年10月 | 1826 | 太田川堤防決壊、稲作全滅 |
明治31年 6月5日 | 1898 | 太田川は御厨村と田原にて堤防決壊、原野谷川は久努村にて堤防決壊、敷地川堤防決壊2ヶ所、瀬入川は浦川村にて堤防決壊、死者4人、床上浸水184戸、橋梁流出47ヶ所、船舶37隻流出 |
明治43年8月10日 | 1910 | 台風、堤防決壊202ヶ所、床上浸水4,078戸、床下浸水4,834戸、橋梁流出743ヶ所、死者2人 |
明治44年8月4日 | 1911 | 台風、堤防決壊318ヶ所、床上浸水5,446戸、床下浸水3,517戸、橋梁流出996ヶ所、船舶8隻流出、死者13人 |
大正元年9月23日 | 1912 | 台風、堤防決壊5ヶ所、床上浸水26戸、床下浸水97戸、橋梁流出4ヶ所、死者1人 |
昭和29年9月18日 | 1954 | 台風14号、堤防決壊9ヶ所、越水6ヶ所、床上浸水3,532戸、橋梁流出75ヶ所、田畑冠水2,600町歩、田畑流出61町歩、田畑埋没71町歩 |
昭和35年8月13日 | 1960 | 台風12号、森町で床上浸水60戸、流失4戸、死者1名、橋流失8基、流失埋設田畑7町歩 |
昭和37年9月4日 | 1962 | 台風、森町にて半壊床上浸水22戸、床下浸水704戸 |
昭和49年7月7日 | 1974 | 台風8号、太田川堤防決壊3ヵ所、家屋全壊流出87戸、浸水家屋2,240戸、農地浸水989ha、死者1名、負傷者17名 |
昭和50年10月8日 | 1975 | 低気圧豪雨、ぼう僧川流域一帯で田畑450haが浸水、被災世帯2,018世帯、被災人口6,000人 |
昭和51年5月19日〜7月21日 | 1976 | 梅雨前線と台風9号、磐田市、浅羽町、掛川市にて堤防決壊と内水氾濫、家屋全壊流出1戸、床上浸水184戸、床下浸水821戸 |
昭和55年 6月1日〜8日 | 1980 | 梅雨前線、袋井市、掛川市、磐田市、森町、豊岡村、豊田町にて堤防越水と内水氾濫、半壊床上浸水24戸、床下浸水528戸 |
昭和57年9月10日〜13日 | 1982 | 台風18号で掛川市にて逆川堤防決壊、氾濫。床下浸水2,384戸、床上浸水1,131戸・半壊1戸、全壊4戸 |
昭和58年8月12日〜19日 | 1983 | 台風5、6号で磐田市、浅羽町などで内水氾濫。床下浸水217戸、床上浸水26戸 |
平成10年9月18日〜26日 | 1998 | 台風6、7号で掛川市の逆川が氾濫。磐田市に今之浦川周辺内水氾濫。床下浸水152戸、床上浸水69戸。 |
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