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更新日:平成23年3月15日

メニューを飛ばし本文へジャンプ ともえランド やすらぎのみずべ巴川 静岡土木事務所

ここは水鳥や水生昆虫、湿生植物など、多くの生物が生息・生育する貴重な湿地です。

遊水地の造成にあたっては、水鳥のための開放水面、湿生植物のための水深の異なる湿原、羽化(うか)した昆虫が羽を休めるようなヤナギの林など、生物に優しい環境が造られています。

しかし、これからも多様な生物を保全するためには動物の食べ物や生息場所になる各種の植物を、草刈りや耕耘(こううん)などによって管理育成する必要があります。

 

静岡市は、気候は表日本型で、暖帯に属していますが、冬には浅い沼地が結氷する日もあるため、多年草でも地上部が枯死(こし)します。

遊水地で1年を通して観察できる草本(そうほん)植物は、セイヨウタンポポなどごくわずかです。

これまでの調査では、種子植物とシダ植物あわせておよそ600種確認されていますが、そのほとんどは草本植物(木本(もくほん)はヤナギ類をはじめ20種程度)です。

第2次世界大戦後、急速に増加した帰化(きか)植物が裸地(らち)に侵入し、いっそう種類と個体数を増やしたようです。(全体の約30%)。

加えて、稲作をやめたあとに繁茂した背丈の高いヨシやガマが、遊水地のシンボルとされるミズアオイと、ヤナギヌカボ、ミズニラ、オオアブノメなど絶滅が危惧(きぐ)される22種をはじめ、美しい花をつけるサクラタデ、オモダカなどの生存を危うくしています。

生存競争は自然界の法則ですが、種の多様性は、できるだけ保存したいものです。



▲ミズアオイの群落

静岡市周辺では一番の野鳥の宝庫です。これまでに観察、記録された野鳥は200種類を越えています。湿地に生息する鳥が多く、年中見られる鳥から季節によって移動する渡り鳥まで、多くの野鳥たちがこの遊水地に集まってきます。

代表的な鳥のうち、年中見られる鳥は、サギ類、ケリ、カイツブリ、バン、カワセミなど。春から夏にかけては、夏鳥のオオヨシキリやヨシゴイなど。秋には渡りの途中のノビタキやシギの仲間たち。冬は北から渡ってきたカモの仲間たちが翼を休めていきます。

時として珍しい鳥も現れます。平成8年(1996)冬にはコウノトリが越冬し、日本中から多くのバードウォッチャーが訪れました。(日本野鳥の会静岡〈事務局 佐藤方:電話054-366-7021〉は、原則として毎月第4日曜日に、この池で野鳥の観察会をしています。)


▲カモの群れ