--伝説「沼のばあさん」 建武(けんむ)年間、新田義貞の弟、脇屋義助が駿河国の守護として在国中、瀬名村の長者の娘・小菊と結ばれ小葭(こよし)という女子をもうけた。 母小菊は産後の肥立ちが悪く三日して世を去ったので小葭は祖母に育てられた。それから18年後の観応(かんのう)2年(1351)7月、小葭は祖母の病気を治す祈願のため浅間もうでの途中、川合地先の巴川を舟で渡ろうとする時、浅機沼のカッパに水の中に引きずりこまれて水没した。 一緒にいた下男の急報によりかけつけた祖母は嘆き悲しみ、「おのれ憎いカッパはこの婆が退治して沼の守り神となり、村人のご恩に報いよう」と高らかに念仏を唱えながら入水(じゅすい)した。 それ以来、浅畑沼に蓮(はす)が生えるようになった。 出典:『北街道と巴川』松永繁雄著←オニバス
|
▲「沼のばあさん」の霊がまつられて いる諏訪神社(朝靄のたつ境内) (平成8年1月17日撮影) 写真提供:森下富夫氏 ▲7年に1回行われる 諏訪神社の大祭り 写真提供:森下富夫氏 |
▲南中柴上げ保存会の柴揚げ漁風景 (平成16年2月4日撮影) |
----柴あげ(しばあげ)漁
魚の習性を利用した伝統漁法で、大変古くから行われていたと伝えられています。 夏に栗の木の枝を切り、葉がついたまま9月に池に沈めておくと、水温の低下とともにこの枝にコイやフナなどが集まってきます。 1月から2月にその周りを竹やヨシで作った「スダレ」で囲み、捕れたコイやフナはみそ汁の材料にします。 冬の味覚が今も地域に引き継がれています。 |
▲南沼上柴揚げ保存会の柴揚げ漁風景 (平成22年1月17日撮影) |
▲フナ汁を楽しむ参加者達 |