ここから本文です。
平成28年度も残すところあと半月となりました。
昨年4月に所長に就任してから1年が経過しようとしていますが、感想を一言で表すなら「早かった!」です。
4市2町の首長さんとも円卓会議等を通して話す機会を得ることができ、行政のトップの考え方に接する度に良い刺激をたくさん頂きました。
今回が、今年度の最後の「所長のことば」になりますが、是非ご覧ください。
○志太榛原地域豪雨災害減災協議会が発足しました。
平成27年9月の関東・東北豪雨では、流下能力を上回る洪水により利根川水系鬼怒川の堤防が決壊し、氾濫流による家屋の倒壊、流出や広範囲かつ長期間の浸水が発生しました。また、昨年8月には岩手県の小本川でも同様な災害が発生し、住民の避難の遅れも加わり近年の水害では例を見ないほどの被害が発生する事態となりました。
今後、気候変動の影響などにより、このような河川管理施設の能力を上回る洪水の発生頻度が高まることが懸念されることから、当地域の県管理河川においても、「施設では防ぎきれない大洪水は必ず発生する」との共通認識のもと、河川管理者や市町などの関係機関が連携・協力して、ハード及びソフト対策を一体的、計画的に推進し、社会全体で洪水に備える水防災意識社会を再構築することを目的に「志太榛原地域豪雨災害減災協議会」を先月設立しました。
ちょっと難しい表現が多かったですね。
つまり、護岸などの構造物だけではこれからの雨(台風や集中豪雨などの大きな雨が今まで以上に増加すると予測されているため)は、防ぎきれないとみんなに自覚してもらって、「そのための準備や心構えをしましょう。」ということです。当然、河川管理者としてはしっかり施設を整備する責務はあります。それに加えて市町でも、避難の計画や避難場所等の確保と周知などを行っていきます。
画像をクリックすると大きい画像で閲覧できます。
○浜当目トンネル開通が開通しました
平成25年10月の台風による災害から通行止めになっていた県道静岡焼津線(焼津市浜当目付近)が13日に開通しました。災害箇所は太平洋に面した急傾斜地に造られた道路のため、過去にも同様な災害と復旧を繰り返してきた経緯がありました。今回はその教訓も活かし、被災した道路の現状復旧ではなく、台風などの自然災害に強く、通行止めになりにくいトンネルを採用しました。
3年半という長い期間、地元の方には通勤通学など本当にご不便をお掛けしておりましたが、13日午後2時に開通させていただいた「浜当目トンネル」により、静岡焼津間の交通ネットワークがさらに強化され、市民生活の充実や観光振興に大きく寄与できるものと期待しております。
地元の方々が完成式典でとても喜んでいただいたことが本当に嬉しかったです。3年半という長い時間ご不便をお掛けしていたにもかかわらず、本当に「開通して、病院や買い物に行きやすくなる、うれしい!」と答えてくださっている姿に感動しました。
画像をクリックすると大きい画像で閲覧できます。
○国道362号 青部バイパスの新トンネルの名称が決定しました!
1月から名称募集をしていました川根本町の国道362号青部バイパス新トンネル名称ですが、3月1日に新トンネル名検討委員会を開いて決定しました。委員会は鈴木町長をはじめ、まちづくり観光協会長や地元自治会長さんにご出席頂き、応募数125から選考しました。皆さんそれぞれにいろいろ考えて応募していただいた名前も多かったのですが、一番応募数があった「青部(あおべ)トンネル」にほぼ満場一致で決定しました。
画像をクリックすると大きい画像で閲覧できます。
○1年(平成28年度)を振り返って
今週、県道静岡焼津線浜当目トンネルの開通と並んで喜ばしいことがありました。国道473号金谷相良道路事業の関係する地権者全員の方と用地の契約をさせていただくことが出来ました。島田市菊川付近は非常に良質なお茶の産地であり、そのお茶の将来や地域の発展を願う気持ちが強い中で、この地域だけでなく志太榛原及び県全体の発展に寄与できる交通ネットワークの整備にご理解をいただき、先祖伝来の貴重な土地をご提供くださいました方々に深く感謝申し上げます。みなさんのご期待に添えるよう一日でも早い完成を目指し、地元のご協力をいただきながら安全に事業進捗を図ってまいります。
この一年多くの方に助けられて何とかやってこれた感じです。来年度もチーム島田土木事務所として職員一丸となって、地域のインフラ整備や住民の方々の生活が安心安全なものになるよう努力を続けていきたいと思っておりますのでよろしくお願いします。
平成29年3月15日
島田土木事務所長 石垣 俊幸