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先々週末に梅雨入りし、今日は朝から雨が降っていますが、昨日まではそれほど雨が多かった印象はないです。先週土曜日の11日も夏を思わせる強い日差しと気温でした。関東地方などは例年よりダムの貯水量が少なく、水不足の心配があるようですが、一方フランスのセーヌ川は通常水位よりも相当高く、川沿いにあるルーブル美術館の所蔵品を避難させたというニュースを見て、今年も世界的な異常気象なのかなと心配しています。
当事務所でも5月に2箇所で崩土や落石があり、そのため通行止めにしていましたが、島田市伊久美の蔵田島田線については、5月27日に通行止めを解除することができました。近隣住民の方々や道路利用者の皆様には多大なご迷惑をお掛けしたこと、また暖かいご支援とご理解を頂きましたことに感謝申し上げます。川根本町奥泉の川根寸又峡線の落石現場につきましても、今週16日頃の開通を目途に鋭意進めておりますので、もうしばらくお待ち願います。
平成25年10月の地滑りにより通行止めが続いている静岡焼津線ですが、昨年7月より災害関連工事として山側にトンネルを掘っておりました。トンネルの延長は約900mですが、6月10日金曜日に無事貫通いたしました。
6月6日(月)付けの静岡新聞朝刊に「ソノ仕事×ソノ絶景」で、当現場で掘削作業を担当していただいたトンネル坑内員の松本憲夫さんが紹介されましたのでご覧になった方もいるかと思いますが、厳しい坑内の現場で作業にあたってくださった方々や直上のホテルの関係者などすべての皆様に感謝と敬意を表したいと思います。
このトンネルは、騒音や振動の関係で当初両側(静岡市側と焼津市側の両方向)から掘り進む計画を静岡市側からの一方に変更しましたので、貫通は焼津市側にトンネルが抜けた形となります。つまり、山を突き抜けて空が見えるイメージです。私は立ち会うことはできませんでしたが、作業を担当する方など工事関係者にとっては一番感動的な瞬間です。トンネル工事に詳しい方から9日の夜電話を頂き、「所長も見に行きますよね?普通のトンネルは両側から掘るから、貫通で空が見られる機会なんてそうはないよ!」と言われました。もう少し早くこのアドバイス欲しかったです・・・
何はともあれ無事貫通したことに感謝して、これからの道路工事や照明工事を事故の無いよう進めていきます。一般の方々に新しい道路として利用して頂くのは来春になると思いますので、もうしばらくお待ち願います。
また、近々トンネルの名前を募集しますので、いい名前を考えて応募してもらいたいと思います。詳細は7月上旬の当事務所ホームページなどをご覧ください。
昨日、島田市の水防訓練に出席させて頂きました。今度の日曜日は焼津市の水防演習が大井川で開催されます。島田市水防訓練では消防の方や水防団の方々、地元自治会の方々も参加されており、防災意識の高い活動を日頃よりして頂いているなと感心したところです。訓練で実施された土嚢作りや月の輪工法などは日本古来の伝統的な水防技術ですが、定期的に実践することで技術が伝承されますし、材料などの改良により効果が大きくなることも期待されます。水害を全く無くすというものではありませんが、少しでも浸水を食い止めるあるいは遅らせるには有効な手段であると思いますので、若い方へしっかり受け継がれていくことが大切だと思います。いざという時のために、しっかり訓練して技術を継承してい来たいと思います。
トンネル貫通の様子1 トンネル貫通の様子2
島田市水防訓練(月の輪工法)
平成28年6月13日
島田土木事務所長 石垣 俊幸