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紅葉の色と空の色
- 島田土木事務所長 渡邉 良和
※写真は10月24日の事務所監察にて
ご挨拶申し上げた時の様子です。
- ◆いよいよ“秋”です
10月も早、半ばを過ぎ、先週からめっきり秋めいてきました。
皆さま、お元気でお過ごしでしょうか。
この時季には、当事務所でも計画した工事の大半を発注し終え、これから雨も少ない時季となるため、各現場で工事が本格化することとなります。
◆紅葉のメカニズム(仕組み)
秋になって気温がぐっと下がると、いよいよ紅葉シーズンの始まりです。
当事務所管内の観光スポットは、当事務所HP(ホームページ)の「観光ルート交通規制マップ」にも代表的なものが掲載されていますが、「紅葉狩り」は何と言っても川根本町の寸又峡温泉と、同温泉に至る県道ルートがお薦めです。今年も楽しみです。
ところで、紅葉はどのような仕組みで起きるのでしょうか。
数年前にテレビ番組で観て、紅葉の最も大きな理由は“葉の緑色がなくなるため”と記憶していましたが、今回、改めて詳しく調べてみました。
理由を紹介をしますと、木の葉には元々、緑色の葉緑素と黄色のカロチノイドという色素があって、葉緑素の方が量がはるかに多いためにいつもは緑色に見え、秋になって気温が下がると葉の働きが弱まって葉緑素が分解されることから、それまで葉緑素に隠されていた黄色が目立つようになるのだそうです。そして、赤くなる葉については、秋になって植物が葉を落とす準備をすると、葉柄(ようへい;葉の根元の茎のようなもの)の付け根の部分に水分を通しにくい組織ができて、光合成で生成された糖が葉に留まることになり、紅葉する葉ではこの糖から赤い色素(アントシアニン)が作られることから、葉が赤くなるそうです。
カロチノイドは基本的に全ての木が持っていますが、アントシアニンの合成は全ての木で行われるわけではないので、たとえばイチョウは黄色になり、モミジはアントシアニンの合成が進むに従って、黄色から赤色に次第に変化していくという違いが生まれるということです。
また、紅葉は1日の最低気温が8℃以下になると始まり、5~6℃以下になると一気に進むとされており、鮮やかに紅葉するためには昼夜の温度差が大きいことと、空気が澄んで日光を十分に受けられること、大気中に適度な湿度があって葉が乾燥しないことが必要で、それらが揃うとアントシアニンの合成が活発になるそうです。
例年の寸又峡の紅葉の様子を、当事務所HPのトップページ「島田土木ギャラリー」に載せました。当地の今年の紅葉シーズンは、11月上旬から12月初旬にかけての見込みと聞いていますので、今からでも十分に間に合います。是非、お出掛けください。
◆空はなぜ青いの?
葉の色づきを考えたあとは、“空はなぜ青いの?夕日はどうして赤いの?”です。子供に聞かれて、「うっ!」と言葉に詰まったことはありませんか?
これは、実は中学校の理科の知識の応用で説明できるものです。“波の特性”から説明できるもので、水を伝わる振動や空気中を伝わる音が我々に身近な波ですが、光も波の性質を持っている(光は粒子の性質も持っています)ことによります。
“虹は7色”と言います。中学校の理科の授業で、プリズムに光を通すと光が分解され虹のように色が分かれました。現実には7色よりも多くの色に分解されていますが、目ぼしいものに着目して7つの色で表現してきたというのが、一般常識としての“虹は7色”につながっています。
その授業で学んだのは、赤色のような波長の長い波は小さな障害物に邪魔されずに進むことができ、青色(紫色)のような波長の短い波は小さな障害物でも進路を邪魔されて反射し、直進できなくなるというものでした。
これを太陽の光に当てはめてみると、太陽から出た光が地球の空気の層を通過するときに、空気層の中には水分やチリがあるため、波長の長い赤い色は邪魔されずに地球に届いてしまうのに対して、波長の短い青い色はチリなどにぶつかっていろいろな方向に散乱するため、我々には空で散らばっている青い光が主に見えるということです。
夕日が赤く見える理由はこうです。地球上のある地点を限定して考えます。太陽の光がある地点に向かってくるとき、日中の太陽光が空気層に対してより直角に近い角度で進入し、短い距離を通過するのに比べて、夕日の場合は空気層を斜めに横切る形となるため長い距離を通過しなければならず、チリに邪魔されやすい青色は減衰してしまい、赤い色だけが空に散らばる状態になるからだそうです。
小学生に説明して、次に、波長って何?なぜ波長の長い波はチリに邪魔されないの?波長がいろいろあるのはどうして?などなど、次々に追加の質問が来ると、回答は次第に哲学の分野になってくる感じで厳しくなりますが、子供が次々に疑問を持つ姿勢を見ると、成長が楽しみな気がしますね。
◆当事務所HP(ホームページ)が、また成長しました!
HPトップページのメニューに、「よくあるお問合せ」コーナーが10月11日に、「諸手続のご案内」コーナーが10月19日に、それぞれ加わりました。HPの改善の取組みについては、以前のこの「所長のことば」のページで触れましたが、その後もプロジェクトチームの面々は多忙な通常業務の中で作業を進め、また成果が上がりました。
新たなメニューの詳細内容は割愛しますが、内容には自信があります。皆さまにも一度のぞいていただき、ご意見・ご要望をいただけましたら幸いです。ご意見・ご要望を受けて、さらに成長していきます。
気温の下がりにつれて、風邪気味の人が増えてきました。
皆さま、くれぐれもご自愛ください。
平成23年10月24日
島田土木事務所長 渡邉 良和