平成23年3月15日 更新 |
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年堆砂量と総貯水容量には必ずしも相関があるとは言い切れないと考えます。それは、南アルプスや中央アルプスなど中央構造線の影響を受ける3,000m級の植生が少なく、崩壊の多い山々を流域とする大井川上流部や天竜川上流部に設置されたダムと、太田川ダムのような1000mにもみたない植生が豊かで崩壊の少ない山々を流域とするダムにおいて、総貯水容量が同じであれば、年堆砂量も同じであるとは考えられないからです。
ダム建設に伴う堆砂については、これまでにいろいろな研究がなされております。ダムの規模を表す総貯水容量も堆砂の一つの因子ではありますが、地形、地質やダム上流の流域内の崩壊状況、植生、気象条件、ダムの位置・規模など多くの因子が複雑に関連しているため、確実な推定方法が確立されていない状況です。よって、ダムの堆砂はダムの総貯水容量だけで決まるものでは無いと考えております。
現在のところ、流域条件が類似する近傍ダムの堆砂実績等から推定する方法が妥当と考えておりますので、太田川ダムの堆砂計画量は、近傍類似水系にある原野谷川ダム等の堆砂実績等により推定しております。
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