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ホーム組織別情報交通基盤部袋井土木事務所太田川ダムダムのはたらき水の恵みを守るために

平成23年3月15日 更新
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人と自然が出会う三木の里太田川ダム

水の恵みを守るために(既得取水の安定化や河川環境の保全など)

太田川流域に住む人たちは、常に太田川から様々な恩恵を受けています。

その中で、もっとも一般的に知られていることとして、水の供給が挙げられます。

現在、太田川から取水しているのは農業用水だけで、森町内の9箇所から取水された水は、約623ヘクタールの潅漑に使用されています。その他にも、川を流れる水は、アユやヤマメをはじめとする魚などの動物や植物を育み、流域の豊かな自然環境を、漁業や観光の資源として、私たちに提供してくれます。

このような水による恩恵以外に、太田川はその広い河川敷を、森町の伝統行事である「武家(ぶか)凧まつり」の会場や、夏の風物詩の花火大会の会場などとして古くから人々にいこいの場を提供してくれます。

しかし、私たちの生命にも関わる太田川の水の量は変化しており、降雨の少ない年には森町天方にある頭首工付近の水が枯れることもあります。渇水時にも、一定量以上の水を、太田川に確保することは、前述の流水がもつ様々な機能の維持になるとともに、私たちの生活の安定にもつながります。

このため、常に河川に水が流れるよう、河川に必要な水を流すことを目的として、太田川上流(アクティ森から大河内森線を約9キロメートル太田川沿いに上った森町亀久保地先)に、「太田川ダム」の建設工事をしています。

川にいつも水を流しながらダムに水を貯えます(正常流量について)

河川が本来持っている機能のうち、下表の1〜9を考慮し、渇水時において維持すべきであるとして定められた流量を「河川維持流量」といいます。

これに、同表の「10・水利流量」(太田川では、農業用水)に必要な流量も考慮して定めた流量を「正常流量」といいます。

太田川の「河川維持流量」を決定する最大の要因となったのは、太田川水系に生息が確認されているアユやアマゴなど代表的な六種類の魚が、季節ごとに必要とする流量(流速、水深)でした。

それらの検討結果より、維持流量として必要な流量を、
【ダム地点】
毎秒0.2立方メートル
【市場橋】
毎秒0.5立方メートル
として計画しました。

これに、水利流量(農業用水)を加えた「正常流量」が下流で確保できるよう、ダムから必要な量を河川に供給します。

正常流量の構成要素と検討内容

構成要素 検討内容
1.舟運 舟の喫水(きっすい)を確保する流量を検討した
2.漁業 区間や魚種ごとに、生息に適した流速、水深が確保できる流量を検討した
3.景観 視覚的に満足を与える程度の流量を検討した
4.塩害の防止 塩水の遡上によって用水や地下水の塩分濃度が上昇し、上水道、農業や漁業等に重大な影響を及ぼさない流量を検討した
5.河口閉塞の防止 流量が少ない時、土砂の堆積によって河口が閉塞される場合があるため、このような現象が起こらない流量について検討した
6..河川管理施設の保護 河川の水位変化により、木製の施設(護岸の基礎や杭柵工)等の腐食が起こらないか検討した
7.地下水位の維持 地下水位に直接影響を与えない流量について検討した
8.動植物の保護 主に魚類の生息に必要となる流速、水深が確保できる流量について、「2.漁業」の項とあわせて検討した
9.流水の清潔の保持 流域から発生する水質悪化の原因となる物質が流入しても、その濃度を下げて環境基準値をクリアできる流量についても検討した
10.水利流量 検討する地点より、下流において取水される、農業用水が確保できる流量について検討した

貯えた水をみんなが必要とするとき流します

下図は、ダム建設前の河川流量と、ダムからの水補給量についてモデル化し、ダムによる渇水対策効果を表したものです。

河川流量が、豊かなとき(下図の緑色の範囲)、その一部の水を、ダムに貯えます。

逆に、河川流量が、正常流量と新規水道取水量の合計量を下回るとき(A1およびB1〜B6)には、ダムから水を補給します。 太田川ダムでは、10年に1回の確率に相当する渇水の年を計画渇水年とし、そのような年の、水補給計画から、ダムの利水容量を計画しています。

お問合せ先

静岡県袋井土木事務所
〒437-0042 静岡県袋井市山名町2-1
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