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平成26年9月10日 更新

焼津漁港概要  

焼津漁港についての詳しい説明です。焼津漁港の現状や今後の展望についてもご紹介します。

焼津漁港について

 

1. 所在地 静岡県焼津市  
2. 漁港指定 種別 特定第3種
    指定年月日 昭和26年8月21日 (第3種指定)
      昭和35年3月21日 (特定第3種漁港)
      昭和44年1月11日 (第3種小川漁港を合併)
    管理者 静岡県
3. 海岸保全区域の指定 指定年月日  昭和34年5月10日
4. 漁港区域面積 567ha (陸域 134ha  水域 433ha)
5. 沿革
 

 全国有数の水揚げ実績をもつ遠洋漁業基地「焼津」は、静岡県のほぼ中央に位置し、京浜、中京、阪神の大消費地とは、東名高速道路の利用によってわずか数時間の距離にある。漁港背後地の焼津市、藤枝市は、食品、薬品工業をはじめとする工業化が進む一方、県都静岡市のベットタウンとして急速な都市化が進んでいる。特に、カツオ節、缶詰を中心とする水産加工業は、漁港の歴史と共に発達し、活況を呈している。

 

 焼津漁港の歴史は古く、江戸時代にはすでに遠洋カツオ釣漁業の形態を整えたといわれ、駿河湾に面した荒波の自然海岸に市場が開設され、水揚げ作業は沖合に碇泊した漁船からはしけによって行われた。

   
  【昭和初期/岸壁がない場所での漁業活動】
  岸壁がない場所での漁業活動 荒浜の自然海岸の市場                
       
 

 漁港建設は、このような情勢のもとに、昭和14年初めて防波堤工事が着手されたが、第二次大戦により中断された。昭和25年に再開された修築工事は、その後第1次から第3次漁港整備計画までに約17億円を投じほぼ原型を整えた。  

   
  【岸壁がない漁港】 【岸壁に係留した漁船】 【第一船渠・第二船渠】
  岸壁がない漁港 岸壁に係留した漁船 第一船渠・第二船渠
       
 

 昭和44年3月に隣接する第3種小川(こがわ)漁港を合併し、遠洋の焼津、沖合漁業の小川の二面性を備えるに至った。同時に都市開発事業によって造船所を小川地区埋立地に集約し、造船団地を形成した。

 漁港としてその形態を整える県内外船の利用度は急激に増昇し、水揚量も増加して著しい効果をあげるに至ったが、時を同じくして漁船の大型化、流通形態の変ぼう等により大型船泊地の新設並びに施設用地の造成が計画され、第4次整備計画により外港の建設に着手、第5次整備計画を経て、第1、第2埠頭の整備が完成し、まき網漁船等の水揚や、準備、休けい等に活用されている。また小川地区においても混雑緩和のための準備小船溜り、外港防波堤の整備が進められた。

 昭和57年より第7次整備計画に入り、まき網漁船の増加に伴う水揚げ岸壁等の不足を補うため、焼津地区に新たに新屋埠頭の建設を実施し、小川地区においては昭和58年から-5.0m西岸壁の建設に着手、臨港道路の一部を残し、概成した。

 昭和63年より始まった第8次計画では狭隘となった内港の荷捌機能を移設するため、焼津地区に、新屋埠頭に隣接した新外港を計画し遠洋漁業、流通、加工拠点港として一層の充実を図った。又、小川地区においては道路の整備と共に東防波堤を延長し、泊地のより一層の静穏確保を目指して整備を進めた。

 第9次整備計画は、平成6年より整備を始め、「国際水産都市、焼津」の中心となるべく、都市接続型の流通、加工拠点の形成を目標として、第8次計画に引続き鰯ケ島地区を埋立造成し、焼津、小川地区の一体化を計るための基盤整備を目指している。

 新しく造成される用地は、基本施設の外、水産業、水産加工業の情報、研究施設、沿岸漁業の拠点のほか、官公庁、公共施設の整備を行い、又親水公園、多目的広場等、漁港とのふれあいの場の整備を促進し、市民が海と親しめる空間を創造する計画である。

 

焼津漁港の現状

 

 焼津漁港は、全国有数の遠洋・沖合漁業の基地としてその名を知られています。関東と関西圏の中央に位置するという立地条件の良さや港内の静穏度(せいおんど)等により、平成25年の水揚げ量、水揚げ金額はともに全国2位です。

 焼津漁港には、「焼津地区」と「小川(こがわ)地区」があり、「焼津地区」はカツオやマグロの水揚げを主とした遠洋漁業が盛んです。「小川地区」は、サバやアジの水揚げを主とした沿岸、沖合漁業が盛んに行われています。

 
  【マグロの水揚げ】 【漁港全体/令和3年3月撮影】  
  マグロの水揚げ 航空写真(漁港全体)  
     

 平成17年には、焼津地区第一船渠の旧魚市場の機能すべてが新港(しんこう)地区に移転しました。

    新港地区・・・焼津地区と小川地区の間に埋立造成している港

     
  【旧市場解体の様子】 【新港新屋魚市場】 【焼津漁協超低温冷蔵庫】  
  旧市場解体の様子 新港新屋魚市場 焼津漁協超低温冷蔵庫  
     

 焼津地区外港では、平成19年に-9メートル南岸壁が、平成22年には-9メートル西岸壁(L=120m)が完成し、遠洋漁業の大型冷凍運搬船等が水揚げを行っています。

 
  【海外まき網漁船】 【大型冷凍運搬船】  
  海外まき網漁船 大型冷凍運搬船  
  平成23年6月27日 撮影 平成23年6月27日 撮影
       
  【-9m南岸壁及び-9m・-7m西岸壁を望む】    
  −9メートル南岸壁及び−9・−7メートル西岸壁  
         

 平成20年8月より、臨港道路30号が4車線として供用を開始しました。水産物の輸送及び一般交通の利便性を向上させる重要な役割を担っています。

【臨港道路30号】  
臨港道路30号  

 

今後の展望

 

 近年、国際的規制の強化等による漁獲量の減少、担い手の不足・高齢化や減船等水産業をめぐる情勢は大きく変動しています。 また、市民交流の場の形成など新たな役割が漁港に求められています。
 静岡県では、平成14年度より特定漁港漁場整備事業計画(1)に基づき、 総合水産都市「焼津」の核となる都市型漁港と流通加工の拠点の形成を目標として焼津漁港の整備を進めてきました。
 平成25年度には、平成23年度に策定された「焼津漁港マスタープラン」(2)に基づき、 新たな特定漁港漁場計画を策定しました。災害に強く安全な漁港を形成するための事業を推進します。
 また、既存施設をより有効活用するため、増大する管理コストの抑制、ライフサイクルコストを考慮したストックマネジメント事業 (3)を実施しています。
1 特定漁港漁場整備事業計画・・・国が策定する漁港施設の整備や漁港漁村の環境整備等の全体計画。
2 焼津漁港マスタープラン・・・近年の国内外及び地域における主に水産関係の諸情勢を踏まえ焼津漁港の将来について、広域的、長期的観点に立ち、現在の焼津漁港の実態・課題を整理するとともに、焼津漁港が将来にわたって担っていく役割、将来あるべき姿を思い描き、それを実現していくためのシナリオとして取りまとめたもの
3 ストックマネジメント事業・・・施設管理を計画的に行い、既存施設の長寿命化を図りつつ更新コストの平準化・縮減を図る目的で創設された事業


お問合せ先

静岡県焼津漁港管理事務所
〒425-0032 静岡県焼津市鰯ヶ島136-24
電話番号:054-628-3126  FAX:054-629-6217  E-mail:yaizu-kanri@pref.shizuoka.lg.jp