ホーム > 組織別情報 > 交通基盤部 > 島田土木事務所 > 所長のことば>地震緊急パトロールと節電対策と工事看板
平成23年8月2日 更新
静岡県島田土木事務所
|
|
◆◆◆ 地震緊急パトロールと節電対策と工事看板 ◆◆◆
島田土木事務所長 渡邉 良和
◆官業協働で迅速に実施した地震緊急パトロール
皆さま、お元気でお過ごしでしょうか。
いよいよ8月に突入しました。
8月1日深夜(23:58発生)の地震は、当事務所管内では焼津市が震度5弱を観測したほか、島田市、藤枝市、牧之原市が震度4でした。幸い、当事務所が管理する道路、河川、砂防施設、急傾斜施設には被災はなく、何よりでした。
本県では、震度4以上の地震が発生した場合は各施設をパトロールすることが規定されているため、今回も深夜に、情報連絡要員を事務所内の防災室で業務に就かせたほか、必要な職員をかき集めて各方面のパトロールを実施しました。職員のみでは各種施設のパトロールの早期完了が困難であったので、緊急時の応急対策業務協定を締結している各地域の建設業者の皆さまにもご協力をいただきました。ありがとうございました。
静岡県では、公共土木施設について、地震発生時にはこのような対応をしています。万が一、異常が発見された場合は、通行規制などの情報がマスコミを通じて速やかに県民の皆さまに伝えられるシステムになっていますので、どうぞご安心ください。
◆節電と健康管理
さて、久しぶりの大雨をもたらした台風6号が去った後も、天気は意外にぐずつき、気温のそれほど上がらない日が続いています。
お蔭さまで、当事務所の玄関付近掲示板の「節電グラフ」は、節電目標である“電力使用量を昨年度比15%カット”の累計目標をかなり下回って、今後の猛暑に対する“節電貯蓄”となっています。
ところで、当事務所では、節電の取組みに新たな要素を加えました。それは、ある会議の場で島田労働基準監督署からいただいた「熱中症を防ごう!」という冊子の中にあった、“WBGT(Wet-Bulb
Globe Temperature)値”というものです。これはわかりやすく言えば、熱中症予防のための労働環境の評価値というようなもので、詳細な算出式は省略しますが、予防対策の実施の判断の助けとなります。
この冊子に載っている、WBGT値と気温、相対湿度との関係の表では、たとえば気温29℃でも湿度が70%以上になると、あるいは気温28℃でも湿度が75%以上になると“厳重警戒”となります。当事務所では以前、このコーナーでお話したとおり、室温が30℃を超えないとエアコンのスイッチを入れないとしていました。エアコンなしで我慢していたところ、蒸し暑さの影響で体調が不良になった職員も現れたことから新たな判断基準を探していましたが、当事務所と富士山静岡空港管理事務所島田支局と合同で組織している衛生委員会の場で、委員からこの基準の採用提案があり、試しに採用したものです。
最近は気温の低い日が多く、この判断基準の効果はまだ十分にはつかめていませんが、節電と人間の体調とのせめぎ合いの中で、1つの適切な基準が見つかったと考えています。今後もこれを適用しながら、より適切な基準がないか、職員の体調も見ながらさらに探していきたいと思います。
◆“ご迷惑をおかけしない”工事PR看板
わが所長室にはさまざまな来客がありますが、先日、うれしいお話をお伺いしました。
それは、皆さまが工事現場でよく見かける、工事内容を知らせる看板(表示内容は「ご迷惑をおかけします。傷んだ舗装をなおしています。」というようなものです)についてのお話です。
この看板の“ご迷惑をおかけします”という表現について、工事の施工に携わる人たちの中から、「県民、市民の生活を便利にし、あるいは安全で安心なものにする社会資本の整備を一生懸命にやっているのに、いの一番に“ご迷惑をおかけします”というのは、あたかも迷惑そのものといった工事をやっているようで、あまりにも辛いです。もちろん、工事の施工に伴って、通行規制が必要となったり、騒音や振動、ダンプの運行が生じるなど、確かにご不便やご迷惑をおかけすることは申し訳ないと思いますが、そのデメリットに比べてはるかに大きな効果をもたらす工事を一生懸命にやっている身としては、自分たちの誇りがあるのです。おかけするご不便をお詫びする気持ちも表しながらも、もっと前向きなイメージを持った、うまい表現にしたいなという気持ちがあります。」というのです。まったく、同感でした。
私は、常々、シビルエンジニアリング(土木)とは、本来は、県民、市民に喜ばれ愛されるはずの仕事であると思っています。近年、悪しきイメージを持たれるに至った原因はいくつかあると思いますが、現在はその多くが改善され、また、災害が実際に起こったときは、健全に経営されている力のある建設業者の機動力が必要であることを考えると、自分たちの仕事に大いに誇りを持った業界の皆さまが多くいらっしゃることは、本当にうれしいことです。
是非、皆さまで良い表現を考え、実行に移してくださいとお願いしました。
建設業界は、官民ともにPRの下手な人たちだとよく言われます。県民の皆さまに公共事業を正しく理解していただくためには、私どもの努力はまだまだ足りないと思っています。今後とも、情報の発信に積極的に取り組みながら、県民の皆さまに喜ばれ、愛される社会資本の整備、維持管理に、全力を上げて取り組んでまいりますので、是非、ご支援をお願いします。
この国は、年金、医療費などにかかる財源不足の課題に東日本大震災と原発の問題が加わり、さらに円高による経済の押し下げ圧力も加わって極めて厳しい状況です。我われ一人ひとりが前向きな気持ちを持って、少しでも早く元気な日本を取り戻したいものです。
平成23年8月2日
島田土木事務所長 渡邉 良和
|
|
|
|
|
|
|
|